リスク理論入門―どれだけ安全なら充分なのか - 和書

リスク理論入門―どれだけ安全なら充分なのか

リスク理論入門―どれだけ安全なら充分なのか

瀬尾 佳美

中央経済社

グループ:Book

ランキング:409425位

価格:¥ 2,310 (税込)

発売日:2005-04

在庫状況:只今品切れ中


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リスク理論入門―どれだけ安全なら充分なのか のカスタマーレビュー

「リスクとのつきあい方」を知る好著  (2009-07-02)
 本書はリスク論の良い入門書であるばかりでなく、「行政が行うリスク管理」のあり方に、関心を持っている方々にも一読を勧めたい。例えば、10戸にも満たない高齢者世帯からなる山村が災害の危険に曝されている場合に、一刻も早く高齢者の方々を安心させたいと思いつつも、大規模工事により地すべりを止め、耕地を復旧したとしても、もう農業は続けられないのではないか?また、地すべりが再発するリスクはないのか?被災者が納得する別の解決策はないのかなどと色々な疑問が湧く。このような時、どう考えたらよいか迷う私たちに、本書は「リスク論」という考える道具があることを示してくれる。
 我々は様々なリスクに囲まれ生活している。しかし、現在、「行政が行うリスク管理」は、限られた財源、自然環境、社会環境などの制約下で行なわざるを得ない。すなわち、従来にも増して、冷静に問題の本質を見極め、長期的な視点にたった、より社会や個人が便益を受けるリスク管理が求められる時代でもある。
 そして、本書は「リスク理論」は建設的なリスクコミュニケーションを可能する社会にとって重要な道具であるとする。すなわち、リスク理論では、「リスク」を何らかの形で数量化する努力がなされ、関係者が何によってリスクを評価しているのを明らかにすることができ、このことによって、人々がなぜある政策に合意できないのか、関係者間の考えはどこが違っているのかが明確になり、建設的なコミュニケーションへと導くのである。
 このリスク理論の持つ大きな可能性を読者に分かりやすく伝えるために、リスク理論の基本から、リスクの性質、科学的なリスクの評価、リスク管理、リスク認知、そして、意志決定とリスクコミュニケーションまで、筆者は分かり易く解説している。その解説から、リスク理論は、血も涙もない道具ではなく、我々の文化や歴史をも取り込むことのできる包容力がある理論であり、また、リスクコミュニケーションは、関係者が学び合いながら、意志決定にいたる過程を支援していることも分かる。
 本書は、リスクフルな時代に暮らす我々が「リスクとのつきあい方」について知る好著である。

基本に忠実な入門書  (2009-05-13)
リスク学は主にアメリカで発達した学問です。残念ながら日本ではあまり紹介されておらず、良書がほとんどない状態ですが、本書はきわめて基本に忠実な入門書に仕上がっていると感じます。基本的な文献がほとんど網羅されているという意味では学術書ではありますが、日本の事例もふんだんに紹介されており、たんなる読み物としても面白く読めると思います。残念なのは、リスクガバナンスの概念が紹介されていない点です。

学生の感想から  (2009-03-28)
この本を大学の講義での教科書として使用しました。
講義第1回目の学生からのコメントに次のようなものがありました。
「この教科書は面白かったので講義開始前にすべて読んでしまった。
今後の授業では、ここに書いていないことを講義してほしい。」
担当教員としてはうれしかった反面、非常に困りました、、、。

教科書として使う側からすると、データが少し古くなっているので、改訂をしていただけるとありがたいです。

論理構成に難あり  (2008-05-04)
論理展開が強引過ぎると強く感じました。
特に『全く異なる事象を同一のメルクマールで評価する』という本書のアイデアですが、
なぜそれが可能になるのかについて殆ど触れられておらず、『仮定なんだから何でもあり』と言ってるかのような印象を受けました。
その他の部分についても私たち日本人には馴染みの薄い欧米文化を引き合いに出したり、
条件設定次第でかなり偏りそうなデータを論拠に持って来たりと読み進めていけばいくほど疑問が積み重なって行き、
原稿を一度くらい自分で読み返してみたのかな?と疑わずにはいられません。
奇抜なアイデアですが論理の崩壊によってまさに『机上の空論』になってしまっているようで非常に残念です。

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