お早よう [DVD]

お早よう [DVD]

お早よう [DVD]

野田高梧

松竹

グループ:DVD

ランキング:11810位

価格:¥ 3,520 (税込)

発売日:2005-08-27

在庫状況:在庫あり。


お早よう [DVD] の商品レビュー(Amazon.co.jp)

   戦後の小津安二郎監督作品の中でもっとも軽妙コミカルな作品。何せ主役は父でも嫁ぐ娘でもない、下町の子どもたちなのだ。10件ほどの家が並ぶ住宅街の人々の日常が、子どもたちを主軸に捉えられていく。
   各家の大人たち(佐田啓二、久我美子、笠智衆など)の交流や葛藤といったドラマもあるにはあるが、ほかの作品群に比べるとサラリと流されており、やはり子どもたちのわんぱくな言動の数々によって、市井の平和な日常の素晴らしさが淡々とほのぼのと醸し出されていく。小津監督は、松竹伝統の長屋ものを戦後復興してきた当時の新興住宅街に置き換えることで、昔も今も変わらない人々の温もりを描きたかったようだ。フラフープやテレビなど、当時流行のアイテムがさりげないユーモアのために機能しているあたりも、さすがの貫禄であった。(的田也寸志)


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お早よう [DVD] のカスタマーレビュー

波紋のように拡がる楽しさ  (2008-05-20)
焦茶色の板壁と深緑色の屋根の小さな住宅がシンメトリーに並んでいる。その間の
狭い空間は上下に区切られ、下半分は土手の新緑、上半分は水色の空。土手の上
には、学校に通う子供らや夕日に向かって拝む老婆など、生活風景が垣間見える。

よく見ると白い垣根、赤い郵便箱、黄色いごみ箱、緑色のヤカン、パッチワークの
炬燵カバー、子供部屋の引出し、老婆の半纏、物干しに掛かった洗濯物に至るまで、
小津安二郎の見事に計算された色使いは、風景に絶妙のアクセントを与えている。

カラーリングだけでない。突如現れるテレビの箱の四角形や、その直後に登場する
弟のフラフープの円形など、かたちのアクセントも同様に、舌を巻く巧さである。
このような小津の拘りにより、楽しさが軽快に波紋のように拡がっていくのである。



子供使いの上手さ  (2007-10-12)
 小津の映画というと 家庭の崩壊をテーマとした重い映画がある。

 「東京物語」では年老いた母親の死が描かれた。「麦秋」では 娘の結婚をきっかけとして大家族の崩壊が描かれた。「東京暮色」あたりであると 本当に暗い陰惨な映画だったと記憶している。

 一方 小津の軽妙でコミカルな作品も楽しい。「秋日和」、「お茶漬けの味」そうして この「お早う」あたりがそのラインだ。そうして 中でも この作品が一番 肩が凝らないで見れる作品だと思う。

 子供が主人公だが しかし 小津は子供を使うのが実に上手だと 今気がついたところである。

 

お婆ちゃん、楢山だよッ!  (2007-07-11)
杉村春子と三好栄子のこのやり取り、あるいは押し売りを撃退する三好栄子を見るだけでも、この作品は価値があると思います

現在を予言しているような小津作品  (2007-03-25)
自分の生まれた年に公開された映画。
小津監督の時代を読む眼力と将来を予想しているだろう作品のように思います。「おはよう」と言う何気ない挨拶が実は人間関係の潤滑油になっている事を、新興の建売住宅に住む、当時の中流?階級の人々の生活を元に描きだしています。洗濯機、TVそして冷蔵庫が3種の神器として持て囃されつつある時代でもありました。そして、当時すでに「定年」後を考えなければいけなしサラリーマンを小津監督はたくみに描いています。

無意識な遊びが世を変える!  (2006-12-02)
「お早よう」という言葉は、最も基本的なコミュニケーションであり、
人間が社会(第三者)との繋がりを意識する、とても大切な言葉である。
社会が近代化(劇中のテレビが象徴的)されてゆく中、大人の人間関係は
経済成長が全ての尺度となりはじめ、近所付き合いまでも貧富の差や所得
など、お金中心の意識によって人間関係が画一的な環境を作り始める。
しかし、それは大人の世界のことであり、子供の世界はそんな価値観など
いつの時代も関係なく、むしろ、そんな時代にあってこそ子供たちは大人
の世界でぎこちなくなった、基本の言葉「お早よう」という挨拶を記号化
して見事に遊びにして、とにかく日常を楽しむ。
大人たちが作り出した息苦しさを、素直な感受性の中で子供たちが無意識
に遊びへと変換し、周囲の大人たちまで巻き込んで、解放してゆく展開は、
さすがに小津安二郎であり、複雑な事をとても分かりやすく、見事に考え
抜かれたシチュエーションだとしか言いようがない。数ある小津作品の中
でも秀逸な作品であり、小津世界への入門に最も適した作品であると思う。

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