
夢をカタチにする仕事力 (光文社新書)
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夢をカタチにする仕事力 (光文社新書) のカスタマーレビュー 
日本の映画史に名を残す人になる
(2009-05-26)
この本で描かれるのは、おそらく、世間の誰も知らない「別所哲也」という人間であり、男であり、誰もなし得なかった事を達成したチャレンジャーであり、リーダーであり、俳優という枠を超えた表現者であります。
よくよく考えてみてください。
映画祭をイチから立ち上げて、アカデミー賞公認にまで持って行くなんて、スゴい事ですよ!!
◎ しかも、当時は誰も「ショート・フィルム」なんて言葉を知らなかった。
◎ しかも、世間に知られた俳優なのに、スポンサー集めやら作品集めやら、泥臭い事をすべてやらなきゃいけなかった。
◎ しかも、俳優であるが故に「人寄せパンダ」としか見られなかった。
様々な苦難がありながら、役者として、人間として成長していく姿がこの本にあります。
そんなショートショート・フィルムフェスティバルもいまや10周年を超え、開催期間も伸び、アカデミー賞公認にまでなっています。
おそらく別所さんは当映画祭を立ち上げた事で、日本の映画史に名を残す人になると思います。
これは断言できる。
印象的な言葉がたくさんありましたので、いくつかシェアいたします。
□ 「とにかく行動すること。ダメならそれを反省材料として次に活かせばいい。「効率が悪い」と考えて、事を起こさないのでは何も残らない。」
□ 「次があると考える、あるいは、うまくいってから段階的にやっていく、という考え方は僕は嫌いです。これは「いただいた仕事を精一杯やらなければ次がない」という俳優の仕事で培われたメンタリティーが大きく影響しているかもしれません。」
□ 「きっと俺と同じようなことで、同じように悩んでいる奴が、日本に三人、世界には七人ぐらいはいるだろう。だから俺は一人じゃない。くよくよしても何も始まらない。前へ動こう!」
おススメです!!
プロジェクトの成功は、プロジェクト・マネジャーの情熱です
(2009-05-24)
ショートフィルム・フェスティバルという新規分野をゼロから立上げ、10年間続け、事業に展開してきた話が、ショートフィルムを取り巻く世界とプロジェクトを実施していく観点から書かれています。単なるプロジェクトの話ではなく、プロジェクト・マネジャーとして体得してきたマネジメント上のポイントが随所に散らばっています。
イベント系プロジェクトは来場者数で主催者が満足し成功としてしまうことが多いのですが、ショートフィルムを普及させるというミッションに基づいて、フェスティバルにとどまらず、グローバル規模でのフェスティバルの開催、ショートフィルム常設館の設置と、次から次へとアイデアを広げた積極的な活動が書かれています。
動き出したバスに乗る人は多いけれど、バスを動かすまでがたいへんな仕事です。別所哲也というプロジェクト・マネジャーのショートフィルムへの熱い思いが、人を巻き込み、力を1つにして、目標を1つ達成しては新たな力を取り込み、夢を大きくカタチにした話です。10年間継続し、結果がでているからこその説得力のある内容であり、著者のビジネス・センスに感嘆しました。こんな時代に元気をくれる書籍です。
熱意とあるべきビジョンは必ずしも一致しないんだなぁ
(2009-05-18)
何か具体的な映画祭実現のノウハウなどが内容に期待できるかと思ったが、著者の情熱と苦労話が大半を占め、実用的なアイデアや運営方法にはほとんど触れられていなかった。本書で語られている内容の多くは、運営する側からのメッセージや精神論ばかりなので、なんだか生き方教室のテキストや、成功者の回顧録のような印象を受けた。
本来ショートフィルムは、ハリウッドが商業化するのに対する反ハリウッドを目指す作家の表現方法だったが、いつしかそれが商業イベント化、パッケージ化されてしまうようになった。アンチメジャーがその知名度、認知度、運営資金を求める結果、リトルメジャーになってしまった様子が、著者の方法論や方向性からも裏づけされているのは何とも興味深いことである。いかに意味のあるイベントを成功させるかが目的になっているようで、新人の発掘や育成などに関してほとんど紙面が割かれていないのが残念だった。本来反ハリウッドを目標に作られたショートフィルムが、ハリウッドを目指すイベントの参加作品になるとはこれまた皮肉な現実である。
やはり主催者の知名度というのはイベントを行う際には大いに影響力があるものらしく、よりビッグネームの人々を集めることを可能にしていくのを実感させられた。やはり日本においては、知名度というのは何よりも重要な要素に違いない。これから何かを企画運営し、成功させようと言う方々には、その辺を差し引いて考えておかないと、いささかがっかりする原因にもなりかねないだろう。またこの本には書かれていないが、社会的意義のあるイベントを、仲間と共に行おうと言う場合には、たとえどんなに情熱があってもその共通の理念が一致していないと難しいということは言っておきたい。
感服すべき行動力
(2009-05-17)
私自身が英語関係の仕事をしているということもあって、インター出身や帰国子女でもないのに英語ができる人物には個人的に興味があり、別所哲也さんもそのひとりでした。大学時代に所属していたESSでの英語劇から俳優への道を選び、ハリウッドでの映画デビュー、アカデミー賞現地レポーターという経歴からは華やかな部分ばかりが目立つ別所哲也さん。ですが、この本はそんな別所さんの「ショートフィルムのおもしろさを伝えたい」という純粋な熱意がいかにして映画祭という現実のカタチとなったかが、失敗談や裏話も含め、とても正直に素直に綴られていて、クスッと笑ったり思わずウルウルしたり、引き込まれるように一気に読んでしまいました。最初は少人数の仲間だけで始めた映画祭も成長しながら10年を超え、今でこそ海外の有名な映画監督や業界人と広く交友関係のある彼ですが、そこに到達するまでの地道な努力、そして映画祭実行委員長として組織を統括しながら、自分自身を冷静に見つめようとする別所さんの行動力と判断力には、私自身学ぶべきものがあると痛感しました。
"If you go fast, you go alone. If you go farther, go together." 「早く動きたいのなら自分一人で行きなさい。ただより遠くへ行きたいのならみんなで行きなさい」……別所さんが本書で引用されているたこの諺には、映画祭マネジメントのための仲間との共同作業を通して、彼が学んできたことや深い思いが凝縮されているように思います。
私も何かしたい!と、そんな勇気を分けてくれる一冊でした。
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