
THE WINDS OF GOD―零のかなたへ (角川文庫)
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THE WINDS OF GOD―零のかなたへ (角川文庫) のカスタマーレビュー 
反戦という言葉で括って良いのでしょうか
(2007-08-22)
今までビデオやDVDで観てきて、兄貴の心情こそが今井氏の心情なのではないかと思ってきました。しかし、この文庫を読んで、そんな単純なものではないということが、鮮明になりました。
今の世に生きる私達が、特別攻撃隊として命を捧げた方々のお気持ちなど、果たして理解できるものでしょうか。今井氏も、そこにぶつかり、先人に思いを馳せたことでしょうが、やはりどうしても理解出来なかったのかも知れません。むしろ、この先人達の思いは、何か一つの考えや思想に括れるものではないということが理解できたのかも知れません。終戦を知りながら特攻を決意した金太も、輪廻を信じる山本も、頑固な寺川も、空元気な清水(関谷)も、年端もなく無邪気な竹田も、厳しい山田分隊長も、みんな今井氏の姿なのではないかという気持ちになりました。
果たしてこれを読む私達は、反戦の一言に括って、この作品を解してよいものでしょうか。
戦争を身近に考えるきっかけに
(2006-09-03)
売れない漫才コンビがふとしたことでタイムスリップし、気がつくと昭和20年の特攻隊員になっていた!
こういう設定は小説の世界では何度も使われていますが、戦争というテーマを今日的にとらえるには、一番共感しやすい手法だと思う。
どうしても現在に生きる僕らは、あの戦争を学校で「歴史」として学ぶことはあっても、それを自分たちの生きる現在の世界でも起きうることだとはうまくイメージできない。
難しく重い問題をやわらかく書いてあるので考えさせる。
筆者は、俳優、脚本家といった仕事がメインの方だからか、いわゆる文学者的な難しい文章を書いていないのが、読みやすい理由だろう。まずはこういう本から身近に戦争を考えるきっかけになればと思います。
「反戦」メッセージ
(2006-08-22)
秋に舞台を見る予定なので、いつものように先に小説を読むことにしましたが、この作品は、舞台か映画を見てからの方がより重みを感じられると思いました。
それでも、特攻隊で散っていく若者たちの思いや、それを止めることの出来ない兄貴たちのはがゆさ、自分の部下を死地にやらなければならない隊長たちの葛藤など、余白からしっかりと伝わってきます。
思わず泣けてくる場面も・・・。
「反戦」のメッセージは受け取れると思います。
いろんな方に読んで欲しい本です。
「戦争ものって難しそう・・・」という方にもお薦めです。
ますます、舞台が楽しみになりました。
直球勝負の力作!
(2006-08-17)
月光の夏と比べて内容が薄い、という指摘をされている方がいらっしゃいましたが、私はこの作品を、月光の夏に負けずとも劣らぬ力作だと思ってきました。
そもそもThe Winds of Godは舞台用の戯曲を殆ど内容をそのままに小説化したものですので、地の文が拙かったり、詳細の描写が少なかったり、それ以前にページ数が少なく文の量も多くないなど弱点は多く、そういう点では小説としての魅力は他の戦争小説よりも少ないかもしれません。ですから、舞台を観る前にこの小説を読んだ方には物足りないことも有るでしょう。
しかし、2時間半の舞台用の作品だと考えて読むならば、余計なものを極力削ぎ、「反戦」というこの作品に込められた一番大きなメッセージがダイレクトに胸に届く構造を持った作品であることがわかります。論理や倫理でなく、心から、人間同士が傷つけ合うことの愚かさに気付かせることの出来る作品、そしてその様なパワーを持ちながらも決して堅苦しくなく飽きさせないストーリー展開…筆舌に尽くせぬ魅力を持つこの作品、是非舞台、(又は映画)をご覧になった上で、気が向いたときに小説版を読んでみてください。舞台の感動や、新しい発見に出会えると思います。
月光の夏と比べると・・・
(2005-09-10)
「月光の夏」と比べるとあまりに内容が薄すぎて、かえって危機感を覚えてしまいそうだ。著者は、もう少し取材をしてから執筆した方がよい。命についても、そんなに薄っぺらな表現をされては、日本は再び戦さ世となるのかと不安になった。
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